このミス国内部門1位作品。
最初読み始めるとラノベのような雰囲気と、戦後直後というあまりなじみのうすい時代が背景のため、興が乗るまでやや時間がかかる。ただ、軌道にのってからはあっという間に読了。舞台が名古屋近辺なので、このあたりに土地勘のある人はより面白いかも。
戦後すぐの時期でいろいろなものが大きく転換する時期の戸惑いのようなものもよく描写されている。どことなく明るさも感じさせるが、戦争が終わって直後はそんな空気感があったのかも。また意外に豊かな学生生活が垣間見られるのも面白かった。ミステリというより青春小説の趣。それもあまり経験できない時代を描いたところが面白さ?