大阪 Journal

日々を徒然に記述

ホテルネヴァーシンク

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ホテルネヴァーシンク

あるクラシックホテルをめぐる大河ストーリー?ミステリーというより文芸小説のよう。ホテルを舞台にしたある一族の一代記という感じ。謎の主体は割と早くわかる人にはわかる感じ。終幕が近くなると廃墟となったホテルを持て余すようになっている一族の描写が現在的?舞台であるキャッツキル山地はニューヨーカーの保養地のようなところとのこと。

キャッツキル山地

 

元カレの遺言状

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元カレの遺言状

アマゾン

このミス大賞、作者は現役弁護士というスペックと、冒頭の場面からうかがわれる主役のキャラクターのインパクトで最後まで読み終えてしまった。細かい粗はあるものの、筋立ては興味深かった。少々差し挟まれる渉外弁護士と町弁の違いなどの弁護士事情の細かい情報もアクセントに。

一方で設定やストーリーの流れにやや煮詰めが不足しているようなところも。

 

clubhouseを使ってみた

news.yahoo.co.jpここ10日くらいで結構な盛り上がりの音声SNS。招待制なので、なかなか試すことができず。思い切ってヤフオクで招待権?を買ってしまい、早速アクセス。

使ってみると、SNSと言うよりは番組の乱立したラジオ?的な感じ。

中には、オーディエンスがいるのに内輪だけで盛り上がってるようなものもあれば、毎日定期的にニッチな情報を探しているルームがあったり、TVの裏音声のようなルームもあったりと玉石混淆な印象。中には、住民票をclubhouseに移したなんて言われる人が出るくらいにずーっと入りびたっている人もいる。コロナ下の環境もあっての盛り上がりという事情もあるであろうから、いずれ落ち着くのでは。

www.nytimes.comNYTIMESでによれlubhouseがインフルエンサー、クリエイター支援のパイロットプログラムを実施中とのこと。マネタイズのためにいろいろ変化が訪れそう。

 

たかが殺人じゃないか

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たかが殺人じゃないか

このミス国内部門1位作品。

最初読み始めるとラノベのような雰囲気と、戦後直後というあまりなじみのうすい時代が背景のため、興が乗るまでやや時間がかかる。ただ、軌道にのってからはあっという間に読了。舞台が名古屋近辺なので、このあたりに土地勘のある人はより面白いかも。

戦後すぐの時期でいろいろなものが大きく転換する時期の戸惑いのようなものもよく描写されている。どことなく明るさも感じさせるが、戦争が終わって直後はそんな空気感があったのかも。また意外に豊かな学生生活が垣間見られるのも面白かった。ミステリというより青春小説の趣。それもあまり経験できない時代を描いたところが面白さ?

白いのになぜ「銀世界」 「細雪」とはどんな雪? 雪の名前から見える風景

weathernews.jp

文章術の本には、大抵わかり易い表現を使え、馴染みのない言葉はあまり使うべきでないと書かれることが多い。ただ、それでもこのコラムのような優雅な表現は使って見たくなるもの。

わかりやすさは重要ではあるが、それがすべてではないだろう。

IWGP 獣たちのコロシアム

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IWGP 獣たちのコロシアム

時事ネタを織り交ぜつつ、水戸黄門的な安定の面白さ。マンネリ化はあるかもしれないがある種の様式美。軽めのエンターテインメントとしては文句なし。しかし、今回は終章の児童虐待ネタが印象わろし。実際にそのようなことがないことを祈る。

素晴らしき世界

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素晴らしき世界

定番ミステリー。本屋で見かけてすぐに購入。前作のレイトショーからまだ9か月ほどしか経っていないのに新作投入とは嬉しい誤算?

そのレイトショーの主役のバラードとボッシュが組んでの展開になり、いつもとは違う趣に。ただ、ボッシュもさすがに寄る年波に勝てない?感もあり。こういうところをリアルに時間の経過を追ってしまうのはエンターテイメント作品としては賛否が分かれそう。ドラマの端に出てくる人物にオピオイド中毒が深く影が差しているのは、日本ではわかりにくいところではある。ただ、ドラッグに頼らざるを得ない人がたくさん出るくらいに米国の現実も厳しい。